情報と社会('06) シラバス
主任講師
柏倉 康夫 (放送大学名誉教授)
林 敏彦 (放送大学教授)
天川 晃 (放送大学教授)
全体のねらい
デジタル技術と情報通信技術(ICT)が可能にする高度情報社会は、社会生活のさまざまな局面に大きな変化をもたらしつつある。この講義ではICTが及ぼす経済、産業、個人生活、公共政策、都市、ポップカルチャー、教育、子ども、福祉などへの社会的インパクトについて、多くの専門家が分野横断的に講義することによって、高度情報社会の光と影について理解を進め、新しい技術を人間の幸福に役立てるための方策について考えることを目的とする。
| 回 |
テーマ |
内容 |
執筆担当講師名
(所属・職名) |
放送担当講師名
(所属・職名) |
| 1 |
人・社会・技術 |
人類の誕生以来、人間と情報環境との相互作用は続けられてきた。情報通信技術の進展は社会のあり方を変えるのみではなく、人間そのものをも変える契機を宿しているのであろうか。 |
林 敏彦 (放送大学教授) |
<ゲスト> 東倉 洋一 (国立情報学研究所教授) |
| 2 |
ユビキタス情報社会 |
通信技術とデジタル技術が可能にするユビキタス情報社会とは、どのような社会なのだろうか。経済、政治、教育、文化、生活などはどう変化し、社会はどのような潜在的な課題に直面するのだろうか。 |
林 敏彦 (放送大学教授) |
<ゲスト> 今川 拓郎 (総務省情報通信国際戦略局情報通信経済室長) |
| 3 |
情報化と消費 |
情報財・サービスの消費がなぜ増大するのか、その現状と可能性について、主として消費者の側から考察する。家庭内への「情報機器の普及」などの家庭への情報化浸透現象の要因と問題点を展望する。 |
坂井 素思
(放送大学教授) |
坂井 素思
(放送大学教授) |
| 4 |
情報と消費社会 |
情報メディアは、人びとの消費行動をどのように変化させてきたか。消費社会のなかで、情報はどのように人びとと物財・サービスを結び付けてきたか。通信販売、ネット販売などを取り上げたい。 |
坂井 素思
(放送大学教授) |
坂井 素思
(放送大学教授) |
| 5 |
情報経済の構造 |
高度情報化社会において、市場の機能はどのような影響を受けるのであろうか。ネットワーク効果、デジタル・コンテンツ市場の問題などについて考える。 |
林 敏彦 (放送大学教授) |
林 敏彦 (放送大学教授) |
| 6 |
情報と民主主義 |
情報技術の発達が、民主的決定に与える影響を考察する。直接民主政と間接民主政をめぐる議論をとりあげ、決定、討議、知識といった政治的判断の諸要素を再考し、情報社会における「討議的デモクラシー」の可能性をさぐる。 |
山岡 龍一 (放送大学准教授) |
山岡 龍一 (放送大学准教授) |
| 7 |
情報の保存と利用 |
情報の保存と将来の利用を行うための制度としてアーカイブズがある。国立公文書館や自治体その他のアーカイブズの事例を中心に、日本における情報の保存と利用に関する現状と問題を検討する。 |
天川 晃 (放送大学教授) |
天川 晃 (放送大学教授) |
| 8 |
プライバシーと個人情報保護 |
情報化社会の進展に伴い個人情報保護の必要性が強く認識されるようになり、わが国においても「個人情報の保護に関する法律」が制定されるに至っている。情報化社会におけるプライバシーと個人情報保護のあり方を考える。 |
砂押 以久子 (立教大学講師) |
砂押 以久子 (立教大学講師) |
| 9 |
企業の情報管理をめぐる法律問題 |
企業の情報管理には、さまざまな局面があるが、なかでも、従業員の個人情報の取扱いに関する問題、企業情報の従業員による漏洩・通報などの問題を取り上げ検討する。 |
砂押 以久子 (立教大学講師) |
砂押 以久子 (立教大学講師) |
| 10 |
情報と都市 |
情報化の進展は、空間的に離れた都市に暮らす諸個人間の社会関係の形成・維持を促した。その反面、地域社会に暮らす人々の中に格差と社会的距離を生み出した。情報化が都市社会にもたらした変化とその意味を、社会地図も援用しつつ明らかにする。 |
浅川 達人 (明治学院大学教授) |
浅川 達人 (明治学院大学教授) |
| 11 |
グロス・ナショナル・クール |
日本のポップカルチャーは歴史的伝統と都市中産階級に根ざし、デジタル技術を得て国際的に注目されている。歴史上初めてクールな(カッコいい)国とされる日本のコンテンツ政策について考える。 |
中村 伊知哉 (慶應義塾大学教授) |
中村 伊知哉 (慶應義塾大学教授) |
| 12 |
子どもの創造性 |
デジタル技術とインターネットは、子どもたちの学習および表現環境に大きな影響を及ぼしている。新しい表現方法を見につけた子どもたちは、どのような想像力を発揮するだろうか。いくつかのワークショップの実践を通じて考える。 |
中村 伊知哉 (慶應義塾大学教授) |
中村 伊知哉 (慶應義塾大学教授) |
| 13 |
通信と放送の融合 |
地上波デジタル放送が始まり、通信と放送の融合が本格化する中で、社会生活にはどのような変化が生まれ、情報政策の課題はどのように変化するのであろうか。遠隔教育の新しいモデルの可能性についても考える。 |
柏倉 康夫
(放送大学名誉教授) |
柏倉 康夫
(放送大学名誉教授) |
| 14 |
情報と思想 |
電子信号としての情報は、人間の脳によって認識され、解釈されて知識となり、肉体に深く浸透して思想となる。今日、情報は物質、エネルギーと並んで社会を動かす要素となった。情報の社会的意味を問う。 |
柏倉 康夫
(放送大学名誉教授) |
柏倉 康夫
(放送大学名誉教授) |
| 15 |
情報社会の未来 |
それぞれの立場から高度情報社会の光と影について分析し、情報社会の未来へ向けての、技術、制度、経済、文化、国際関係などのガバナンスのあり方について討論する。 |
柏倉 康夫 林 敏彦 中村 伊知哉 |
柏倉 康夫 林 敏彦 中村 伊知哉 |
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