授業研究と談話分析('06) シラバス
主任講師
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授)
全体のねらい
授業は児童期・青年期における教育と学習の場の中心である。授業をどのように研究し分析できるのかを近年の教育心理学や学習科学の視点を中心にして明らかにすることによって、共同の中で学ぶ過程、授業をデザインする過程について考えていく。
| 回 |
テーマ |
内容 |
執筆担当講師名
(所属・職名) |
放送担当講師名
(所属・職名) |
| 1 |
授業をとらえる視座 |
授業は学校教育において学習を形成する要である。授業はどのような視点から分析することができるのか。その概要と、授業をめぐる今日の教育課題をふまえて解説する。 |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
| 2 |
授業研究の展開 |
授業を改善するために、教師たちの手によって、あるいは行政や研究者の手によって行われてきた授業研究にはどのようなアプローチがあるのか、授業研究の歴史と各アプローチの特色を考える。 |
同上 |
同上 |
| 3 |
カリキュラムと授業のデザイン |
授業は教育課程に基づいて実施される。カリキュラムと授業のデザイン、学習環境のあり方について、学習科学が近年示してきている知見をもとにして、デザインの原理を考える。 |
同上 |
同上 |
| 4 |
教室談話の特徴 |
授業は話しことばのやりとりで成り立っている。そうしたやりとりは教室談話とよばれ,授業や教室,学校に独特の言い回しやルールをもつ。教室談話を捉える視点,コミュニケーションを切り口として授業を研究するための視点を考える。 |
藤江 康彦 (関西大学准教授) |
藤江 康彦 (関西大学准教授) |
| 5 |
教室談話と学習 |
教室での話し合いについて、学習や理解という認知活動の側面に関して考える。教室の中で話し合いを通して子どもたちはどのように学習を深めていくのか、構成主義や社会文化アプローチという視点から考察する。 |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
| 6 |
リテラシーの習得と談話コミュニテイの形成 |
教科の授業では、その学問原理固有の考え方や概念、表現や表記方法といったリテラシー、たとえば読み書きリテラシー、科学リテラシー、数学リテラシー等を子どもたちは学んでいく。授業におけるリテラシーの習得過程について検討する。 |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
| 7 |
テキストの理解過程 |
教科書など教材の文章を理解することは学習において重要だが、では「文章を理解する」とは、具体的にどういう状態なのだろうか。文章の理解には「文章を覚えている」「内容を活用できる」の両者があり、それぞれについて文章理解研究の近年の知見をもとに解説する。 |
深谷 優子 (東北大学大学院准教授) |
深谷 優子 (東北大学大学院准教授) |
| 8 |
テキストからの学習 |
前時間につづいて「内容を活用できる」という面について、考える。テキストから学習するために、心の中でどのような心理的活動が行われているのか、またテキストからの学習を支援するための学習環境のあり方について検討する。 |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
| 9 |
学習意欲を高めるテキストと活動 |
学習への意欲にはある教材や授業への興味関心を継続的に喚起していくことが必要である。興味や好奇心はどのようにして生じるのかという心理過程と、そのためにはどのような教材と配列の条件が必要なのか、どのような活動が好奇心をもたらすのかを考えていく。 |
同上 |
同上 |
| 10 |
協働学習の過程 |
多くの授業では、個人、小グループ、一斉学習が組み合わさって授業が実施される。仲間と共に学びあう学習の過程はどのように進むのか、授業においてどのように集団を組織すると有効であるのかを解説する。 |
同上 |
同上 |
| 11 |
メデイアを活用した授業 |
コンピュータやインターネットを活用した学習は、従来の教授・学習形態の代替物というよりも、むしろ選択の幅を増やし補うものだと考えられる。新しいツールによる学習の例を取り上げながら、紙媒体での文章からの学習との共通点および相違点を整理する。 |
深谷 優子 (東北大学大学院准教授) |
深谷 優子 (東北大学大学院准教授) |
| 12 |
授業における学習評価のあり方と方法 |
授業における評価は,教師には実践を省察するための,生徒には学習をモニタリングするための手がかりをもたらす。今日のカリキュラムの多様化に応じ,よりよい学習環境を創出するための評価活動のあり方やその方法を学ぶ。 |
藤江 康彦 (関西大学准教授) |
藤江 康彦 (関西大学准教授) |
| 13 |
教師の即興性と実践的知識 |
授業中の子どもたちの発言など、予期せぬできごとに教師はどのように対応しているのだろうか。教師の即興性を成り立たせている実践的知識のあり方について考え、教師の専門性とは何かを明らかにする。 |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
秋田 喜代美 (東京大学大学院教授) |
| 14 |
授業研究と学校文化 |
教師の専門性開発としての授業研究のあり方について、アクションリサーチという概念を中心に考える。また学校全体で校内研修として授業研究を行う際にどのようなシステムを考えることができるのかを学校文化という視点から考えていく。 |
同上 |
同上 |
| 15 |
教師の生涯発達と授業づくり |
授業を行うことに熟達化していくとはどのような変化が心理的に生じることだろうか、デザイン、実施、評価の過程における変化を考える。熟達化と生涯発達という視点から、授業と授業研究のあり方を考えていく。 |
同上 |
同上 |
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